こんにちは、神社と日本の神話の月影です。
神社で厄年のお祓いを受けようと思ったとき、「厄払いと厄除けは何が違うのか」「いつまでに受ければいいのか」「普段着で行っても大丈夫なのか」と迷うことがあります。
私も厄年のときに実際に神社で厄払いを受けました。拝殿に上がり、神職の方によるお祓いと祝詞を受けたあと、気持ちの上では本当に厄が飛んでいくような清々しさがあったのを覚えています。それ以来、車を買ったときにもお祓いを受けるようになりました。
ただし、厄払いを受けなければ必ず悪いことが起きる、というものではありません。厄年は日本の人生儀礼の一つとして受け継がれてきた考え方です。必要以上に怖がるより、人生の節目に気持ちを整える機会として向き合うほうが自然だと私は考えています。
神社の厄払いと厄除けの違い
厄払いと厄除けは似た言葉なので、別々の儀式だと思われがちです。ところが、実際の神社では二つの言葉を厳密に分けていない場合があります。まずは言葉の違いより、神社ごとのご祈祷案内を確認することが大切です。
厳密な全国共通ルールはない
「厄払い」は、身についた災厄や穢れを祓い清めるという意味合いで使われることが多い言葉です。一方の「厄除け」は、災厄を遠ざけ、身を守るという意味合いで説明されることがあります。
とはいえ、この違いは全国の神社に共通する厳密な制度上の区分ではありません。神社本庁は厄年の祈願について「厄祓いの儀(厄除け)」と説明しており、神社でも両方の呼び方が使われています。明治神宮でも「厄祓(厄除)」として案内されています。
大切なのは名称より祈願内容です。「厄払いだから上」「厄除けだから弱い」といった優劣はありません。申し込みたい神社がどの名称を採用しているかを確認し、その案内に従えば大丈夫です。
神社本庁の説明は、神社本庁「厄祓い」で確認できます。言葉だけで判断せず、祈願の趣旨を見ると理解しやすいですよ。
神社とお寺でも呼び方は重なる
よく「神社は厄払い、お寺は厄除け」と説明されることがあります。覚え方としては分かりやすいのですが、これも絶対的なルールではありません。
神社が「厄除け」と案内することもありますし、お寺が「厄除御祓」などの表現を使うこともあります。日本では長い間、神道と仏教が影響し合ってきた歴史もあるため、言葉だけで宗教施設を機械的に分けるのは避けたほうがよいでしょう。
神社で受ける場合は、神職が神前で祝詞を奏上し、祓いを行う形が基本です。ただし、祭式の細かな流れや授与品は神社によって異なります。
迷ったら神社の願意名を選ぶ
申し込み用紙に「厄祓」「厄除」「除災招福」など複数の願意が並んでいると、どれを選ぶべきか迷うかもしれません。
厄年に当たっている場合は、その神社が用意している「厄祓」「厄除」などの願意を選ぶのが分かりやすいでしょう。厄年ではないものの、悪いことが続いて気持ちを改めたい場合は、「除災招福」など別の願意が用意されていることもあります。
名称にこだわりすぎなくて大丈夫です。受付で「今年が厄年なのですが、どのご祈祷を申し込めばよいですか」と聞けば、その神社の方法に沿って案内してもらえますよ。
厄払いを受ける年齢
厄払いを考えるきっかけとして最も多いのが厄年です。厄年は一般に数え年で見ますが、地域によって考え方に違いがあります。また、厄年だから必ず災難が起きるという意味ではありません。
厄年は数え年で確認する
神社本庁では、一般的な厄年として男性は25歳・42歳・61歳、女性は19歳・33歳・37歳を挙げています。女性の61歳を厄年とする地域や神社もあります。
特に男性42歳、女性33歳は「大厄」と呼ばれ、その前の年を前厄、該当する年を本厄、次の年を後厄とするのがよく知られています。
| 区分 | 男性の本厄 | 女性の本厄 |
|---|---|---|
| 主な厄年 | 25歳 | 19歳 |
| 大厄 | 42歳 | 33歳 |
| 主な厄年 | 61歳 | 37歳 |
| 地域などで見られる年齢 | - | 61歳 |
数え年は、生まれた時点を1歳とし、誕生日ではなく元日を迎えるごとに1歳加える考え方です。現在の満年齢から考える場合、誕生日前なら満年齢に2歳、誕生日後なら1歳を加えると、おおよその数え年を確認できます。
2026年の厄年早見表
2026年に一般的な厄年に当たる生まれ年をまとめると、次のようになります。地域や神社によって年齢の扱いが異なる場合があるため、最終的には参拝予定の神社の案内を確認してください。
| 性別 | 前厄 | 本厄 | 後厄 |
|---|---|---|---|
| 男性25歳 | 2003年生・24歳 | 2002年生・25歳 | 2001年生・26歳 |
| 男性42歳・大厄 | 1986年生・41歳 | 1985年生・42歳 | 1984年生・43歳 |
| 男性61歳 | 1967年生・60歳 | 1966年生・61歳 | 1965年生・62歳 |
| 女性19歳 | 2009年生・18歳 | 2008年生・19歳 | 2007年生・20歳 |
| 女性33歳・大厄 | 1995年生・32歳 | 1994年生・33歳 | 1993年生・34歳 |
| 女性37歳 | 1991年生・36歳 | 1990年生・37歳 | 1989年生・38歳 |
| 女性61歳 | 1967年生・60歳 | 1966年生・61歳 | 1965年生・62歳 |
厄年は「怖い年」というより、人生の変化が重なりやすい節目として慎み深く過ごす考え方です。神社本庁も、厄年が本来は地域社会で役割を担う「晴れの年齢」と捉えられていた側面を紹介しています。
厄年でなくても受けられる
厄払いは、厄年の人だけしか受けられないとは限りません。神社によっては災難除け、除災招福、方位除け、身体安全など、状況に応じたご祈祷を受け付けています。
たとえば、引っ越しや転職など大きな変化があったとき、事故やトラブルが続いて気持ちを切り替えたいときに、ご祈祷を受けたいと思う人もいるでしょう。その場合は「厄払い」という名称に限定せず、神社に事情を伝えて願意を相談すると分かりやすいです。
不安を大きくするためではなく、一区切りをつけて前を向くために受ける。私はそのくらいの距離感がちょうどよいと思っています。
厄払いはいつ受けるのか

厄払いは「正月中に行かないと意味がない」「節分までに済ませなければならない」と思われることがあります。しかし、全国一律でそこまで厳密な期限が決められているわけではありません。
正月から節分は一つの目安
厄年は数え年で考えるため、元日を迎えて年齢が一つ上がるという考え方があります。そのため、年が明けてから早い時期に厄払いを受ける習慣が広く見られます。
また、古くから正月の松の内や節分ごろを一つの区切りとする考え方もあります。ただし、神社本庁は「いつまでに行う必要があるという決まりがあるわけではない」と案内しています。
1月や節分を過ぎても遅すぎるわけではありません。都合のよい日や誕生日など、自分にとって節目となる日に参拝して構いません。可能なら年の早い時期に受ける、という程度に考えるとよいでしょう。
前厄と後厄も受けるべきか
前厄・本厄・後厄の3年間、毎年厄払いを受ける人もいます。一方で、本厄だけ受ける人もいます。ここにも全国共通の絶対的な決まりはありません。
毎年受けることで気持ちが整うのであれば3年続けてもよいですし、本厄だけにしても問題ありません。家族や地域に昔からの習慣がある場合は、それを大切にするのも一つの考え方です。
大事なのは「受けなかったから災いが起こる」と恐れすぎないこと。神社の祈願は、神さまにこれまでの無事を感謝し、これからの平穏を祈る人生の節目として向き合うものです。
六曜や大安は気にしなくてよい
厄払いの日を選ぶとき、「大安でないとだめですか」と気になる人もいます。六曜は神道の祭祀そのものと直接結びついたものではありませんので、神社への祈願日を大安だけに限定する必要はありません。
仕事や家庭の予定、神社の受付時間、混雑状況などを優先して決めれば十分です。特に正月や節分前後は混みやすいため、予約制か当日受付かを先に確認しておくと安心です。
厄払いを受ける神社の選び方
有名な厄除け神社へ行くべきか、それとも地元の神社でよいのか。ここも多くの人が迷うところです。私は「有名だから必ずよい」と考える必要はないと思っています。
氏神さまでも崇敬神社でもよい
日頃からお参りしている氏神さまが厄払いを受け付けているなら、そこでお願いするのは自然な選択です。生活している土地と関わりの深い神社で節目の祈願をすることには、落ち着いた良さがあります。
一方で、昔から家族で参拝している神社、個人的に崇敬している神社、旅行先などで特別なご縁を感じた神社で受けても構いません。
「どこが最強か」よりも、自分がきちんとお参りしたいと思える神社であることのほうが大切でしょう。
予約と受付時間を確認する
厄払いの受付方法は神社ごとに違います。当日受付だけの神社もあれば、事前予約が必要な神社もあります。祭典や結婚式などで祈祷を受け付けない時間帯がある場合もあります。
確認したいのは、予約の要否、受付時間、初穂料、服装の指定、同伴者の昇殿可否、授与品の有無などです。公式サイトに案内がなければ、社務所へ問い合わせるのが確実ですよ。
ご祈祷と通常参拝の違いや順番については、サイト内の祈祷と参拝はどっちが先?知っておきたい神社での作法と順番でも詳しく解説しています。
家族と一緒に受ける場合
厄払いは本人だけで受けてもかまいませんが、家族と一緒に参拝したい人もいるでしょう。
同伴者が拝殿まで上がれるか、待合所で待つ形になるかは神社によって異なります。小さな子ども連れ、高齢の家族と一緒、車いす利用など、配慮が必要な場合は予約時や受付時に伝えておくと安心です。
家族全員で同じ祈願を申し込むのか、厄年の本人だけ申し込むのかも一律ではありません。初穂料の扱いを含め、神社の案内に従ってください。
神社で厄払いを受ける流れ
初めて厄払いを受けると、拝殿や祈祷殿の中で何をするのか分からず緊張するかもしれません。ですが、受付後は神職や巫女の案内に従えば大丈夫です。

受付からご祈祷までの流れ
一般的には、まず社務所や祈祷受付で申込用紙を記入します。氏名、生年月日、住所、願意などを書く形式が多く、その際に初穂料を納めます。
受付を済ませたあとは待合所などで待ち、案内を受けて拝殿や祈祷殿へ上がります。神前では、お祓い、祝詞奏上、玉串拝礼などが行われることがあります。ただし、祭式は神社によって違うため、すべての神社で同じ順番になるわけではありません。
ご祈祷が終わると、お札やお守り、撤下品などを受ける場合があります。明治神宮では、個人祈願について申込用紙の記入、受付、初穂料の奉納、待合所で待機という流れを案内しています。実際に受ける神社の案内が最優先です。
参考として、明治神宮「ご祈願の方(個人)」でも受付から祈願までの流れを確認できます。
拝殿では案内に従えば大丈夫
拝殿へ上がると、普段の参拝とは空気が少し変わります。神職が大麻などでお祓いをするときは頭を下げ、祝詞奏上の間は静かに待ちます。玉串を奉る場合も、神職や巫女から作法の案内があることが一般的です。
作法を完璧に暗記していなくても、失礼になると必要以上に心配しなくて大丈夫です。分からないときは前の人の動きを参考にしたり、案内に従ったりすればよいでしょう。
祈祷中はスマートフォンを触ったり、許可なく撮影したりするのは控えます。小さな子どもが一緒の場合など、気になることがあるなら受付時に相談しておくと安心です。
通常参拝を先にするかは神社次第
「先に拝殿前でお参りしてから厄払いを受けるべきか」という疑問もあります。これも神社の受付方法によります。
先に通常参拝をしてから受付へ向かう人もいますし、受付時間の都合から先にご祈祷を受ける場合もあります。境内の導線や神社の案内に従えば問題ありません。
予約時間が決まっている場合は、先に受付を済ませるほうが安心です。参拝の順番にこだわって祈祷時間に遅れるより、神社の運営に合わせて行動するほうが丁寧です。
厄払いに適した服装
厄払いは神前で行うご祈祷ですから、清潔感があり、神さまの前に出ても失礼にならない服装を意識すると安心です。ただし、すべての神社がスーツを必須としているわけではありません。
普段着でも清潔感を意識する
神社本庁は、一般的な参詣では特に服装の指定はないとしつつ、目上の方に会いに行く際に失礼に当たる服装は避けるよう案内しています。
男性なら襟のあるシャツや落ち着いたパンツ、女性ならブラウスやワンピース、きれいめのパンツなどで十分な場合が多いでしょう。もちろん、仕事帰りなどにスーツで参拝しても問題ありません。
一方で、極端に露出の多い服、汚れの目立つ服、部屋着のような装い、強いメッセージ性のある服などは、神前でのご祈祷には避けたほうが無難です。
より格式のある昇殿参拝や正式参拝の服装については、正式参拝の服装はワンピースでOK?注意点とマナーを解説も参考にしてください。
靴下やストッキングも準備する
見落としやすいのが足元です。神社によっては拝殿や祈祷殿へ上がるときに靴を脱ぎます。
そのため、素足にならないよう靴下やストッキングを着用しておくと安心です。夏場にサンダルで向かう場合でも、昇殿祈祷を受けるなら替えの靴下を持参する方法があります。
境内は砂利道や石段があることも多いため、高すぎるヒールや歩きにくい靴より、安全に歩ける履物を選ぶほうが現実的です。
服装で迷ったら「少しきちんとした外出着」を基準にすると考えやすいです。特別な服を買う必要はありませんが、神前に上がるという意識だけ持っておくと自然な装いになります。
厄払いの初穂料
厄払いのご祈祷では、神社へ初穂料を納めます。金額は一律ではなく、神社ごとに定められています。ホームページや社務所で確認してから向かうと安心です。
金額は神社ごとに異なる
「厄払いはいくら包めばよいですか」と聞かれることがありますが、全国共通の料金表はありません。神社が「5,000円から」「10,000円から」などと金額を示している場合は、その案内に従います。
たとえば明治神宮では、個人の祈願祭を5,000円から受け付ける案内があります。ただし、これはあくまで一つの神社の例であり、他の神社にそのまま当てはめるものではありません。
また、初穂料によって授与されるお札の大きさや撤下品が異なる神社もあります。金額が高いほど「ご利益が強くなる」と単純に考えるのではなく、神社が用意している区分から自分に合うものを選びましょう。
のし袋は必須ではない
初穂料をのし袋に入れるべきかどうかも、神社によって対応が異なります。受付でそのまま現金を納める形式の神社もあります。
のし袋を使う場合は、一般に紅白の蝶結びのものを用い、表書きに「初穂料」または神社が指定する名称を書き、その下に氏名を記します。家族で祈願を受ける場合の書き方などは神社によって違うことがあるため、不安なら事前に確認してください。
初穂料、受付方法、祈祷時間は変更されることがあります。数値は一般的な目安や一例として考え、正確な情報は参拝予定の神社公式サイトをご確認ください。判断に迷う場合は社務所や神職へ相談してください。
厄払い当日に避けたいこと
厄払いの日に「これをしたらご利益がなくなる」といった細かな禁止事項を必要以上に増やす必要はありません。ただ、神前でご祈祷を受ける日ですから、時間に遅れる、受付後に大声で騒ぐ、祈祷中に私語や撮影を続けるといった行動は避けたいところです。
また、飲酒してから昇殿するのも控えたほうがよいでしょう。境内では神社の案内や神職の指示を優先し、落ち着いた気持ちで参拝することが基本です。
祈祷後についても、「寄り道してはいけない」「まっすぐ家に帰らないと厄が戻る」といった話を耳にすることがありますが、全国の神社に共通する絶対的な作法として考える必要はありません。地域の風習として大切にされている場合はその習慣に従い、そうでなければ普通に一日を過ごして構いません。
厄払いのあとの過ごし方
厄払いはご祈祷を受けたら終わり、というより、その日を一つの区切りとして日々を丁寧に過ごすきっかけにするとよいでしょう。
授かったお札を大切にする
ご祈祷後にお札を授かった場合は、神棚がある家庭なら神棚へお祀りします。神棚がない場合は、神社から案内された方法を確認し、清潔で目線より高い場所などに丁寧にお祀りする方法があります。
お守りを授かった場合は、かばんや身の回りのものに入れて大切に持ちます。複数のお守りを持つこと自体を必要以上に心配する必要はありません。
一年後などに古いお札やお守りを納めたい場合は、神社の古札納所や授与所の案内に従って返納するとよいでしょう。他社のお札を受け付けない神社もあるので、現地の表示を確認してください。
生活そのものを整える
厄払いを受けたからといって、日常生活の注意が不要になるわけではありません。体調管理、交通安全、仕事上の確認、人間関係への配慮など、現実的にできることを続けるのが大切です。
神社でのお祓いは、生活上の判断を神頼みだけにするためのものではなく、気持ちを改める節目として受け止めると無理がありません。
あなたは厄年を「怖い一年」と感じますか。それとも「少し立ち止まって自分を見直す一年」と感じますか。私は後者のように捉えることで、厄払いの意味がより身近になると思います。
厄払いと大祓は同じではない
神社には「大祓」という行事もあるため、厄払いとの違いが気になる人もいるでしょう。厄払いは、厄年など特定の人が個別に受けるご祈祷として行われることが多いのに対し、大祓は多くの神社で6月と12月に行われる年中行事です。
大祓では、半年の間に身についたとされる罪や穢れを祓い清めるため、人の形をした「人形」に息を吹きかけたり、身体をなでたりして納める形が見られます。夏越の大祓では茅の輪を設ける神社もあります。
つまり、厄払いは「厄年など人生の節目に受ける個人祈願」、大祓は「半年ごとの節目に広く参加できる祓いの行事」と考えると分かりやすいです。ただし、実施方法は神社ごとに異なります。
厄年だから大祓に参加してはいけないということはありません。厄払いを受けたうえで夏越の大祓や年越の大祓に参加する人もいます。どちらか一方だけでなければならない、というものでもありません。
私が厄払いで感じたこと
ここはあくまで私自身の経験ですが、厄年のときに厄払いを受けたことがあります。
拝殿で気持ちが切り替わった
実際に拝殿へ上がり、神職の方に厄払いをしていただくと、儀式の前後で気持ちがかなり変わりました。目に見える何かが起きたわけではありません。それでも、祓いを受けて祝詞を聞き、神前に座っているうちに、本当に厄が飛んでいくような気分になったことを覚えています。
この体験以来、私はお祓いを「不安をあおるもの」というより、気持ちを切り替えるための節目として考えるようになりました。
また、車を買ったときには交通安全のお祓いを受けています。願意は厄払いとは違いますが、人生の変化や新しい物事の始まりに、神前で安全を願うという意味では共通するものを感じています。
もちろん、感じ方は人それぞれです。何か特別な感覚がなくても、ご祈祷の意味がなくなるわけではありません。
厄払いと神話のつながり
神社のお祓いを日本神話までさかのぼって見ると、「祓う」という行為が神道の中でなぜ大切にされてきたのかが少し分かりやすくなります。
伊邪那岐命の禊と祓い
『古事記』では、伊邪那岐命が黄泉の国から戻ったあと、身を清めるために禊を行う物語が語られます。この禊の中から天照大御神、月読命、須佐之男命が生まれる場面は、日本神話でも特に有名です。
神社本庁は、大祓について伊邪那岐命の禊祓の神話と結びつけて説明しています。現在の厄払いが神話の場面をそのまま再現しているわけではありませんが、罪や穢れ、災厄を祓い、清らかな状態へ戻るという考え方を理解するうえで重要な神話です。
厄払いを単なる「悪いものを追い払う儀式」とだけ見るより、心身を清めて新しい節目を迎える祈りとして捉えると、神社で行う意味がより見えてきます。
厄払い前に確認したいこと
当日になって慌てないよう、いくつかだけ確認しておくと安心です。細かな作法より、神社ごとの受付方法を把握することを優先しましょう。
予約や持ち物を確認する
確認する項目は、予約が必要か、祈祷の受付時間、初穂料、服装、同伴できる人数、所要時間の目安です。お正月や節分、土日祝日は混雑することがあるため、時間には余裕を持って向かうと落ち着いて参拝できます。
持ち物は、初穂料、必要ならのし袋、ハンカチ、靴を脱ぐ場合に備えた靴下など。申込書に住所や生年月日を書くこともあるので、家族分をまとめて申し込む場合は確認しておくとスムーズです。
体調が悪い日は無理をしない
「この日を逃したら厄払いできない」と思う必要はありません。体調が悪い日や天候が厳しい日は無理をせず、別の日に変更する選択もできます。
神社によっては一年を通して厄払いを受け付けています。特定の日にこだわって無理をするより、落ち着いて神前に向かえる日を選ぶほうがよいでしょう。
神社の厄払いに関するよくある質問(FAQ)
厄払いと厄除けはどちらを受ければいいですか?
神社によって「厄祓」「厄除」など呼び方が異なりますが、全国共通でどちらかが上という決まりはありません。参拝予定の神社が用意している願意を選べば大丈夫です。迷う場合は受付で厄年であることを伝えて相談してください。
厄払いは節分を過ぎても受けられますか?
受けられます。正月から節分ごろに受ける習慣はありますが、神社本庁も「いつまでに」という全国一律の決まりはないと案内しています。誕生日や都合のよい日などに受けても構いません。
厄払いは一人で受けても問題ありませんか?
一人で受けても問題ありません。家族が同伴できる神社もありますが、昇殿できる人数に制限を設けている場合があります。家族と一緒に受けたい場合は事前に確認すると安心です。
前厄・本厄・後厄は3回とも受けるべきですか?
3年間すべて受ける人もいれば、本厄だけ受ける人もいます。全国一律の義務ではありません。地域や家族の習慣がある場合はそれを参考にしつつ、自分が納得できる形で受ければよいでしょう。
厄払いを受けないと悪いことが起こりますか?
厄払いを受けなかったから必ず災難が起こる、と断定できるものではありません。厄年は日本で受け継がれてきた人生儀礼の一つです。不安を抱え込みすぎず、受けたいと思った場合に人生の節目として神社へ参拝するとよいでしょう。
神社の厄払いと厄除けのまとめ
神社の厄払いと厄除けは、言葉のニュアンスに違いがあるものの、全国共通で完全に別の儀式として分けられているわけではありません。実際に神社本庁や神社の公式案内でも「厄祓い」と「厄除け」が併記される例があります。
私自身、厄年に厄払いを受けたことで、気持ちがすっと切り替わる感覚がありました。ただ、それは「受けないと危険だから」というより、人生の節目に神前で自分を見つめ直す時間を持てたからだと思っています。
厄年や時期だけで不安を大きくせず、受けたいと思ったときに神社の祈祷案内を確認し、無理のない日にお参りしてください。神社ごとに受付方法や祈願内容は異なるため、正確な情報は公式サイトをご確認ください。最終的に迷う場合は、参拝予定の神社の神職や社務所へ相談するのが確実です。