鳥取県にある白兎神社(はくとじんじゃ)について、スピリチュアルな観点から興味をお持ちではないでしょうか。神話「因幡の白うさぎ」の舞台として知られるこの場所は、なんの神様が祀られ、どのようなご利益があるのか、多くの人々が関心を寄せています。
特に、叶わぬ恋にご利益があるとされる一方で、カップルで行くと別れるといった気になる噂も存在します。また、境内にある不思議な力の宿る池や、願いを込める結び石、可愛らしいお守りや限定の御朱印も見逃せません。
参拝後には、素敵なお土産を探したり、白兎神社から鳥取砂丘への観光プランを考えたりするのも楽しみの一つです。この記事では、白兎神社のスピリチュアルな魅力を、様々な角度から詳しく解説していきます。
白兎神社のスピリチュアルな由緒とご利益

白兎神社はなんの神様?そのご利益は?

白兎神社に祀られている主祭神は、神話「因幡の白うさぎ」に登場する白兎神(はくとしん)です。古事記に記された物語の中で、このうさぎが大国主命(おおくにぬしのみこと)と八上姫(やかみひめ)の縁を結んだことから、日本最古の恋物語の地として、強力な縁結びの神様として知られています。
ご利益は恋愛の縁結びだけにとどまりません。人と人との良縁、仕事の縁など、あらゆる縁を結んでくれるとされています。さらに、神話の中で皮を剥がれて苦しんでいたうさぎが、大国主命の教えによって傷を癒したエピソードから、皮膚病や傷病平癒にも霊験あらたかとされ、古くから信仰を集めてきました。このため、白兎神社は「日本医療発祥の地」とも呼ばれています。
合祀されている神々
主祭神である白兎神のほかに、食物の神様である保食神(うけもちのかみ)と、安産や海上安全の神様である豊玉姫命(とよたまひめのみこと)も一緒に祀られており、幅広いご利益を授かることができる神社です。
このように、白兎神社は恋愛成就を願う方はもちろん、健康や様々な良縁を求める人々にとって、大きな力を与えてくれるスピリチュアルな場所と言えるでしょう。
神話「因幡の白うさぎ」との深い関係

白兎神社のスピリチュアルな力を理解する上で欠かせないのが、日本最古の歴史書「古事記」に記されている神話「因幡の白うさぎ」です。
この物語は、淤岐ノ島(おきのしま)から本土へ渡ろうとした白うさぎが、ワニザメ(鮫)を騙したことから始まります。嘘がばれて怒ったワニザメに皮を剥がれてしまい、泣いているところを通りかかった大国主命の兄神たち(八十神)に、さらに嘘の治療法を教えられて苦しむことになりました。
その後、兄神たちに遅れてやってきた心優しい大国主命が、苦しむうさぎに正しい治療法を教えます。「真水で体を洗い、ガマの穂にくるまりなさい」この助言通りにしたうさぎの傷はすっかり癒え、元の美しい姿に戻ることができました。
恩義を感じた白うさぎは、兄神たちと共に美しい八上姫に求婚の旅をしていた大国主命に対し、「八上姫は、心無い兄神たちではなく、心優しいあなたを選ぶでしょう」と予言します。そして、その予言通りに大国主命と八上姫は結ばれました。
この神話から、白兎神は縁結びのキューピッドとして、また傷を癒す神様として信仰されるようになったのです。境内には、神話の場面を再現した砂像や、うさぎが体を洗ったとされる池など、物語の世界に浸れるスポットが点在しています。

神話にワニが出てくるけど古代の日本にワニはいたのかしら?
因幡の白兎に出てくるワニは魚のサメと言われていたけど最近では古代日本にはワニがいたという説もあるんだよ

白兎神社の不思議な話
白兎神社には、現代科学では解明できないスピリチュアルで不思議な話がいくつか伝わっています。その代表格が、境内にある「御身洗池(みたらしいけ)」です。
この池は、前述の通り、皮を剥がれたうさぎが大国主命の教えで体を清めた場所とされています。驚くべきことに、この池は日照りが続いても、大雨が降っても水位が一定に保たれることから、「不増不減の池」と呼ばれています。
この不思議な現象は、白兎神の霊力によるものだと古くから信じられており、訪れる人々に神秘的な印象を与えています。
池の水は常に清らかで、心の穢れまでも洗い流してくれるような、まさにパワースポットと呼ぶにふさわしい場所ですね。
また、本殿の裏手には「菊座石(きくざいし)」と呼ばれる礎石があります。この礎石には菊の紋章が刻まれており、皇室との何らかの関わりがあったのではないか、という説も囁かれています。
土台である石にまで神聖な紋章が刻まれていることは、この神社の格式の高さを物語っており、歴史の謎に満ちたミステリアスな側面も魅力の一つです。
叶わぬ恋を再生?復縁へのご利益とは

白兎神社は縁結びのご利益で非常に有名ですが、実は「復縁」を願う人々からも厚い信仰を集めています。一度は壊れてしまった縁を再び結びたい、「叶わぬ恋を再生させたい」と願う参拝者が後を絶ちません。

どうして復縁に効果があると言われているのかしら?
その理由は、神話「因幡の白うさぎ」のエピソードに隠されています。ワニザメに皮を剥がれ、瀕死の状態だったうさぎの体が、大国主命の助けによって完全に「再生」したことに由来します。
復縁パワーの源泉
この「再生」の力が、一度途切れたり、壊れたりした縁を「元通りに戻す」力、つまり復縁の力に通じると考えられているのです。境内にある、うさぎが傷を癒したとされる「御身洗池」や、身を休めた「蒲(がま)の花壇」は、特に再生のパワーが強いスポットとされています。
もちろん、復縁は簡単なことではありません。しかし、どうにもならない状況の中で神様の力を借りたいと願うとき、この白兎神社の「再生」の物語は、大きな希望と勇気を与えてくれるでしょう。
本殿での参拝に加え、これらのパワースポットにも立ち寄り、心を込めて祈願してみてはいかがでしょうか。
カップルで行くと別れるという噂の真相

強力な縁結びのパワースポットである白兎神社ですが、一方で「カップルで行くと別れる」という、正反対の噂を耳にしたことがあるかもしれません。これはいったいどういうことなのでしょうか。
このような噂は、実は縁結びで有名な他の神社でもよく聞かれる話です。一般的に、祀られている神様が嫉妬深い女神様である場合に言われることが多いようです。しかし、白兎神社の主祭神は、大国主命と八上姫の縁を取り持った白兎神であり、嫉妬するような神様とは考えにくいでしょう。
重要なのは、白兎神社周辺が「恋人の聖地」に正式に認定されているという事実です。これは、二人の縁を結んだ神話の舞台として、カップルが訪れるのにふさわしい場所であるとお墨付きを得ていることを意味します。
それでは、なぜ「別れる」という噂が立つのでしょうか。考えられる理由の一つは、「試練」としての側面です。
本当に縁のある二人であれば、神様の前で絆を再確認し、より強い結びつきを得ることができます。しかし、もしその関係に迷いや問題がある場合、神様の強いパワーがきっかけとなって、関係を見直す時期が訪れるのかもしれません。
結論として、「カップルで行くと別れる」というのは、あくまで根拠のない噂に過ぎません。むしろ、お二人の愛を誓い、絆を深めるために訪れるべき場所と言えるでしょう。
白兎神社でのスピリチュアルな体験を深める

願いを込める縁起物「結び石」とは

白兎神社を訪れた際に、ぜひ手にしていただきたいのが縁起物の「結び石」です。これは、大国主命と八上姫の縁結びにちなんだ、良縁を引き寄せるための特別なアイテムです。
社務所で授与されている「結び石」は、可愛らしいピンク色の袋に入っており、中には「縁」という文字が書かれた白い石が5つ入っています。この5つの石は、それぞれ「良縁」「子宝」「繁盛」「飛躍」「健康」という5つの大切なご縁を象徴しています。
この結び石には、願いを込めるためのいくつかの方法があります。
- 鳥居の上に乗せる:神社の鳥居の上に向かって結び石を投げ、うまく乗せることができれば願いが叶うと言われています。
- うさぎの石像に置く:参道に並んでいる可愛らしいうさぎの石像に、そっと願いを込めて置きます。鳥居に乗せるのが難しい方におすすめです。
- お守りとして持ち帰る:5つの縁が込められた石ですので、お守りとして大切に持ち歩くことで、日々の生活の中でご利益を授かることができます。
ちなみに、鳥居から落ちてしまった結び石は、神社の宮司さんが集めて境内で大切に奉納してくださるので、心配はいりません。初穂料は一袋500円で、社務所で授与されています。
縁結びに特化した可愛いお守り

白兎神社では、ご利益だけでなく、そのデザイン性の高さからお守りも大変人気があります。特に、神様のお使いである白うさぎをモチーフにしたお守りは、持っているだけで心が和む可愛らしさです。
社務所では、様々な願いに応じたお守りが授与されていますが、特に人気が高いものをいくつかご紹介します。
- 縁結び守り:白うさぎとピンクのハートがデザインされた、恋愛成就を願う方に一番人気のお守りです。様々な形やデザインのものがあります。
- うさぎの置物守り:白や赤のうさぎの形をした陶器製の置物タイプのお守り「禊之神兎(みそぎのしんと)」です。家の清浄な場所に飾ることで、家内安全や商売繁盛のご利益をいただけます。
- 結び石:前述の通り、お守りとして持ち帰ることもできます。良縁や健康など、総合的な運気を上げたい方におすすめです。
- 病気平癒・健康守り:うさぎが傷を癒した神話にちなみ、健康を願うお守りも充実しています。
社務所の受付時間
お守りや御朱印を授与している社務所の受付時間は、おおむね午前9時から午後4時までです。参拝の時間によっては閉まっている可能性もあるため、時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。
自分用にはもちろん、大切な人への贈り物としても喜ばれること間違いなしです。ぜひ社務所に立ち寄り、あなたにぴったりのうさぎさんを見つけてみてください。
御朱印はどこでいただける?
神社巡りの楽しみの一つである御朱印集め。白兎神社でも、もちろん素敵な御朱印をいただくことができます。
御朱印をいただける場所と時間は以下の通りです。
項目 | 詳細 |
---|---|
場所 | 本殿の隣にある社務所 |
受付時間 | 午前9時ごろから午後4時ごろまで |
初穂料 | 一般的には300円または500円(※参拝時にご確認ください) |
オリジナルの御朱印帳も用意されていることがあります。白うさぎがデザインされたものであれば、旅の記念がさらに深まりますね。

御朱印はスタンプではなく神様とご縁を結んだ証です。ぜひ参拝を済ませてから御朱印をいただくようにしましょうね
神話にちなんだおすすめのお土産を紹介
白兎神社での参拝を終えたら、旅の思い出にお土産を探すのも楽しみの一つです。神社の目の前にある道の駅「神話の里 白うさぎ」には、神話やうさぎにちなんだ魅力的なお土産がたくさん揃っています。
ここでは、特におすすめのお土産をいくつかご紹介します。
お土産 | 特徴 |
---|---|
因幡の白うさぎ | 鳥取土産の定番中の定番。大山バターを使用した風味豊かな生地で、上品な甘さの黄身餡を包んだうさぎ型の焼きまんじゅうです。誰にでも喜ばれる間違いのない一品です。 |
うさぎ関連グッズ | キーホルダー、ぬいぐるみ、文房具など、可愛らしいうさぎをモチーフにした雑貨が豊富に揃っています。自分用や親しい友人へのお土産に最適です。 |
白兎の塩 | 白兎海岸の海水から作られた、ミネラル豊富な天然塩です。料理のアクセントやお清めの塩としても使えます。 |
地元の特産品 | 二十世紀梨を使ったお菓子や、あご(トビウオ)のちくわなど、鳥取ならではの美味しいものがたくさんあります。 |

道の駅の2階はレストランになっていて日本海を眺めながら食事をすることもできるよ
参拝の余韻に浸りながら食事もできるなんて嬉しいわね♪

白兎神社から鳥取砂丘へのアクセス方法

白兎神社を訪れたなら、ぜひ鳥取を代表する絶景スポット「鳥取砂丘」にも足を延ばしたいところです。白兎神社と鳥取砂丘は比較的近く、セットで観光するのに最適です。
主な交通手段として、車(レンタカー・自家用車)と路線バスがあります。それぞれのアクセス方法をまとめました。
車でのアクセス
車を利用するのが最も便利でスムーズです。白兎神社前の国道9号線を東(鳥取市街地方面)へ進みます。
項目 | 詳細 |
---|---|
所要時間 | 約20分~30分 |
距離 | 約12km |
ルート | 国道9号線を経由するのが一般的です。道中には案内標識も多く、分かりやすい道のりです。 |
駐車場 | 鳥取砂丘には複数の無料駐車場が完備されています。 |
路線バスでのアクセス
車の運転ができない方でも、路線バスでアクセス可能です。白兎神社の最寄りバス停から乗車します。
バスの本数は限られているため、事前に時刻表を確認しておくことが非常に重要です。「日ノ丸バス」の公式サイトなどで最新の情報をチェックしてください。
- 乗車バス停:白兎神社前
- 降車バス停:鳥取砂丘(砂丘会館)
- 所要時間:約30分~40分
- 運行会社:日ノ丸バス

神話の世界から雄大な自然まで。鳥取の二大パワースポット巡りもできるよ
心に残るスピリチュアルな旅になりそうね

白兎神社でスピリチュアル体験の総括
この記事では、白兎神社のスピリチュアルな魅力について、様々な角度から掘り下げてきました。最後に、記事の要点をまとめます。

白兎神社での参拝があなたにとって特別なひとときとなりますように