東国三社巡りは、鹿島神宮・香取神宮・息栖神社を巡る参拝ルートです。日本神話にゆかりのあるこれらの神社は、古くから多くの人々に信仰されてきました。
参拝を考える際、巡る順番はどうすればよいのか気になる方も多いでしょう。東国三社巡りの順番には決まりはありませんが、アクセスのしやすさや神話の背景を考慮すると、いくつかおすすめのルートがあります。
また、東国三社参りにルールはあるのか、お守りはどこにつけるべきか、一日で回れるのかなど、事前に知っておきたいポイントも多いでしょう。さらに、鹿島神宮と香取神宮、息栖神社の関係を理解すると、より意義のある参拝ができます。
本記事では、これらの疑問に答えながら、東国三社巡りを充実させるための情報を詳しく解説します。参拝を計画している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
鹿島神宮・香取神宮・息栖神社の順番と巡り方
東国三社巡りとは？
東国三社巡りとは、茨城県と千葉県にある「鹿島神宮」「香取神宮」「息栖神社」の三社を参拝することを指します。この三社は、日本神話の「国譲り」に関わる神々を祀る神社で、古くから特別な信仰を集めてきました。
もともと江戸時代には「お伊勢参り」の後に訪れる禊（みそぎ）の神社巡りとして広まり、多くの人々が参拝していた歴史があります。現在では、関東を代表するパワースポットとしても知られ、三社を巡ることで「大願成就」や「開運」のご利益を得られるとされています。
また、東国三社には特別なお守り「東国三社守」があり、三社を巡りながらシールを集めて完成させることができます。東国三社巡りは、単なる観光ではなく、神話や歴史、信仰が息づく参拝ルートとして人気を集めています。
東国三社巡りの順番に決まりはある？
東国三社巡りには、決まった順番はありません。そのため、どの神社から訪れても問題なく、それぞれの都合に合わせて参拝できます。
ただし、伝統的な考え方として、鹿島神宮は「すべての始まりの地」とされており、古くから武士や旅人がここで道中の無事を祈願して出発していたことから、最初に訪れるのがよいとされています。
これをもとに、一般的な参拝ルートとして「鹿島神宮→息栖神社→香取神宮」または「香取神宮→息栖神社→鹿島神宮」の順番が推奨されることが多いです。
また、移動手段によっても順番を工夫する必要があります。特に車で巡る場合は、アクセスのしやすさや混雑状況を考慮してルートを決めるとスムーズです。
このように、決まった順番はないものの、神話やアクセスのしやすさを考慮して、参拝の順番を計画するとより充実した巡り方ができます。
東国三社巡りは一日で回れる？
東国三社巡りは、車やバスツアーを利用すれば一日で巡ることが可能です。三社はそれぞれ30分〜40分程度の距離にあるため、効率的に移動すれば日帰りでの参拝ができます。
ただし、公共交通機関を利用する場合は移動手段が限られるため、一日で回るのは難しくなります。バスの本数が少ない区間もあるため、事前に時刻表を確認し、スケジュールをしっかり立てることが重要です。
また、一社ごとにじっくりと参拝したい場合や、御朱印をゆっくりいただきたい場合は、一日で全てを回るのではなく、二日に分けることも検討するとよいでしょう。特に、神社の敷地は広く、見どころも多いため、余裕を持ったスケジュールを組むと、より充実した参拝ができます。
東国三社巡りの車でのルートとアクセス
東国三社巡りを車で行う場合、効率的なルートを選ぶことでスムーズに巡ることができます。一般的には以下の2つのルートが推奨されています。
- 鹿島神宮→息栖神社→香取神宮（北から南へ巡るルート）
- 香取神宮→息栖神社→鹿島神宮（南から北へ巡るルート）
どちらのルートも、三社の距離が近いため移動時間は比較的短く、一日で巡ることが可能です。
車で巡る場合の所要時間は以下の通りです。
- 鹿島神宮→息栖神社：約15分
- 息栖神社→香取神宮：約30分
- 香取神宮→鹿島神宮：約40分
また、高速道路を利用する場合は、東関東自動車道の「潮来IC」または「佐原香取IC」を利用するとアクセスしやすくなります。駐車場は各神社に完備されており、無料の駐車場も多いため、車での移動が最も便利です。
ただし、正月や大型連休などの繁忙期は駐車場が混雑する可能性があるため、早めの時間帯に到着するのがおすすめです。事前にルートを確認し、渋滞情報などもチェックしながら計画を立てるとスムーズに巡ることができます。
鹿島神宮と香取神宮と息栖神社の順番とご利益
鹿島神宮と香取神宮の関係とは？
鹿島神宮と香取神宮は、古来より深い関係を持つ神社です。どちらも日本神話において重要な役割を果たした神々を祀り、共に「国譲り神話」に関わる存在として知られています。
鹿島神宮のご祭神である武甕槌大神（たけみかづちのおおかみ）と、香取神宮のご祭神である経津主大神（ふつぬしのおおかみ）は、天照大御神の命を受け、出雲の大国主命との国譲りの交渉を成功させたとされています。このため、両神社は「国譲りを成し遂げた神々の神社」として位置づけられています。
また、地理的にも密接な関係があります。両神社は利根川を挟んで対峙するような位置にあり、かつては水路を使って参拝する人々も多くいました。さらに、鹿島神宮と香取神宮のご神体は共に「要石」とされ、鹿島神宮では地震を起こす大ナマズの頭を、香取神宮ではその尾を押さえているという言い伝えがあります。
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このように、鹿島神宮と香取神宮は、神話的なつながりだけでなく、地理的・歴史的にも強い関係を持つ神社として、古くから多くの信仰を集めています。
鹿島神宮と息栖神社の関係とは？
鹿島神宮と息栖神社は、共に東国三社の一角を担い、古来より密接なつながりを持つ神社です。特に、息栖神社は鹿島神宮の摂社ともされ、その役割は神話の中にも見られます。
息栖神社のご祭神には久那戸神（くなどのかみ）と天鳥船神（あめのとりふねのかみ）が含まれています。天鳥船神は、鹿島神宮のご祭神・武甕槌大神が出雲の国譲りに向かう際に案内役を務めた神であり、鹿島神宮と息栖神社の関係をより深いものとしています。
また、息栖神社の境内にある「忍潮井（おしおい）」は、日本三霊泉の一つとして知られています。この井戸はかつて鹿島神宮への参拝者が利用していたことからも、両神社の関係の深さがうかがえます。
さらに、鹿島神宮の御船祭では、息栖神社の船が鹿島神宮の御座船を先導する役割を果たすなど、現在も祭事の中で強い結びつきを持っています。このように、鹿島神宮と息栖神社は神話、歴史、祭事の面で重要な関係を築いている神社です。
東国三社参りにルールはある？
東国三社巡りには厳密な決まりやルールはありません。しかし、古来より受け継がれてきた習慣やマナーが存在します。
まず、参拝の順番についてですが、特に決まりはありません。しかし、鹿島神宮は「すべての始まりの地」とされ、昔から武士や旅人が道中の無事を祈るために最初に訪れたことから、「鹿島神宮→息栖神社→香取神宮」の順で巡るのが一般的です。逆に、香取神宮を最初にするルートを選ぶ人もいます。
また、各神社では手水舎で手と口を清め、鳥居をくぐる際には軽くお辞儀をするなどの基本的な参拝マナーを守ることが大切です。さらに、お守りや御朱印をいただく際は、神職の方々に丁寧に対応し、混雑時は静かに順番を待つことが求められます。
御朱印については、三社それぞれで異なるデザインのものが授与されるため、御朱印帳を持参するとよいでしょう。特に、香取神宮の奥宮では不定期で特別な御朱印が授与されることもあります。
このように、ルールは厳しくありませんが、伝統的な習慣やマナーを意識しながら参拝することで、より良い巡礼となります。
東国三社のお守りはどこにつける？
東国三社巡りでは、三社共通の「東国三社守」という特別なお守りを受けることができます。このお守りは、三角形の本体に各神社の御神紋が入ったシールを貼り付けることで完成する仕組みになっています。
では、このお守りはどこにつけるのが良いのでしょうか？一般的には、次のような場所が適しています。
- 持ち歩くものにつける
財布やバッグの内側に入れて持ち歩くことで、日常的にご利益を感じられます。特に、仕事運や金運を意識する人にはおすすめです。 - 家の玄関や神棚に飾る
家の入口に置くことで、家全体を守るお守りとしての役割を果たします。また、神棚がある場合は、他のお守りと並べて丁寧に祀るのも良いでしょう。 - 車に置く
鹿島神宮と香取神宮は交通安全のご利益があるとされているため、車内にお守りを置くことで安全運転のお守りになります。特に長距離運転が多い方にはおすすめです。
ただし、お守りは「神様の力が宿るもの」とされるため、粗末に扱わないことが大切です。汚れたり、破損した場合は、そのまま放置せず、最寄りの神社でお焚き上げをお願いするのが良いでしょう。
お守りは身につける場所によって異なるご利益が期待できるため、自分の願いに合った場所に大切に保管することが重要です。
東国三社巡りの体験談
東国三社巡りは、歴史や神話に触れながらパワースポットを巡る魅力的な旅です。ここでは、実際に東国三社巡りを体験した5人の声を紹介します。それぞれの視点から感じたことや、役立つポイントをまとめました。
① 仕事運アップを願って参拝（30代・男性・会社員）
仕事運を高めるために、東国三社巡りを決行しました。特に鹿島神宮の武甕槌大神（たけみかづちのおおかみ）は勝負の神様として知られており、「今の仕事で結果を出したい！」と思い、強く祈願しました。
私は車で巡ったので、「鹿島神宮→息栖神社→香取神宮」の順で回りました。鹿島神宮の奥宮はとても神秘的で、特に要石の前では不思議なエネルギーを感じました。息栖神社の静けさも印象的で、仕事の忙しさを忘れられる時間になりました。
② 御朱印集めをしながらのんびり旅（40代・女性・主婦）
香取神宮の楼門をくぐると、荘厳な雰囲気に包まれます。本殿で手を合わせたあと、奥宮の御朱印もいただくことができました。続いて訪れた息栖神社は、他の2社と比べて静かで落ち着いた空間でした。忍潮井（おしおい）の井戸を覗くと、水の澄み切った美しさに驚かされました。最後に訪れた鹿島神宮では、鹿園で可愛らしい鹿を見たり、奥参道の木々に癒されたりしました。
一日で三社巡るのは少しハードでしたが、達成感がありました。特に御朱印がそれぞれ個性的で素敵だったので、参拝の記念として大切に保管しています。
③ 家族の健康を願って参拝（50代・女性・会社員）
家族の健康と安全を願い、東国三社巡りをしました。特に鹿島神宮と香取神宮は、厄除けや開運のご利益があると聞いていたので、真剣にお参りしました。
車での移動だったため、午前中に鹿島神宮を訪れ、昼食を挟んで息栖神社、最後に香取神宮へ行くスケジュールにしました。鹿島神宮の要石は、地震を鎮める力があるとされており、自然災害から家族を守ってもらえるよう祈りました。息栖神社では、神聖な雰囲気の中でお参りでき、穏やかな気持ちになりました。
最後に訪れた香取神宮では、家族の健康と安全を願って「厄除け守り」を購入しました。帰宅後、不思議と家族の体調が安定し、安心して過ごせるようになりました。
④ 恋愛運を上げるために女子旅（20代・女性・学生）
友達と一緒に、恋愛運を上げるために東国三社巡りをしました。特に息栖神社の「忍潮井」は、男女が逆の井戸の水を飲むと縁結びのご利益があると聞いて、ワクワクしながら訪れました。
今回はバスツアーに参加したので、「鹿島神宮→息栖神社→香取神宮」の順番でした。鹿島神宮では、しっかり勝負運も上げてもらえるようにお参りし、息栖神社では恋愛成就を願いました。香取神宮では、三本杉の前で「良いご縁がありますように！」と友達と一緒にお祈りしました。
⑤ 東国三社守を完成させるための参拝（60代・男性・自営業）
以前から気になっていた「東国三社守」を手に入れるために、三社巡りを決行しました。このお守りは、三社を巡ることでシールを貼り付けて完成させる特別なものです。
まず、鹿島神宮で「東国三社守」の本体を購入し、最初のシールを貼りました。その後、息栖神社と香取神宮を巡り、無事に三社のシールを揃えて完成させました。完成したお守りを見たときは、達成感と共に、より強いご利益を感じました。
お守りは、自宅の神棚に大切に保管しています。翌月、大きな契約が成立し、仕事が順調に進むようになったので、やはりご利益があったのだと実感しています。
まとめ
東国三社巡りは、それぞれの目的や願いによって異なる体験ができます。仕事運や恋愛運、健康祈願、御朱印集めなど、多くの人にとって特別な意味を持つ旅となっています。
これから東国三社巡りを考えている方は、自分の願いに合った参拝ルートを計画し、ぜひ特別な体験をしてみてください。
鹿島神宮・香取神宮・息栖神社の順番と巡り方の総括
記事のポイントをまとめます。
- 東国三社巡りは、鹿島神宮・香取神宮・息栖神社を参拝することを指す
- 参拝の順番に決まりはなく、自由に巡ることができる
- 一般的には「鹿島神宮→息栖神社→香取神宮」またはその逆のルートが推奨される
- 鹿島神宮は「すべての始まりの地」とされ、最初に訪れることが多い
- 車を利用すれば、1日で三社を巡ることが可能
- 公共交通機関では移動が難しく、1日での参拝は時間調整が必要
- 高速道路を利用する場合、「潮来IC」や「佐原香取IC」が便利
- 鹿島神宮と香取神宮は国譲り神話で関係が深い
- 鹿島神宮と息栖神社は、祭事やご祭神の関係で強い結びつきがある
- 東国三社参りには厳密なルールはないが、参拝マナーを守ることが重要
- 東国三社守は、三社のシールを貼ることで完成する特別なお守り
- お守りは、財布やバッグ、玄関、車内などに保管すると良い
- 御朱印は各神社で異なり、香取神宮の奥宮では特別なものが授与されることもある
- 繁忙期には駐車場が混雑するため、早めの到着が望ましい
- 神話・歴史・パワースポットとしての魅力があり、多くの参拝者を集めている